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こんなところで日本語が2016/05/08

 私が外国人と初めて日本語を介して会話したのは、もう30年も前、韓国にたびたび仕事で出張に行き始めた頃だと思います。

 当時の韓国はソウルオリンピック(直接知らない人もいるかな・・・1988年)前後の高度成長期の時期でした。日本に追いつけ、追い越せと各企業が日本をお手本や目標に競争をしていた時代です。
 従い、日本語学習熱も高く出張先の複数の韓国企業でも朝の始業前に社員向けの日本語の授業をやっていたくらいです。

 昼休みになると、やる気のある社員が日本人出張者のところにやってきて、これはチャンスとばかりに我々を練習台に話しかけてきます。
 「私の名前は~です」「あなたの名前は何ですか?」から始まるのですが、やはり自分らが勉強した日本語が通じるかを試してみたいのです。通じると嬉しそうな顔をしていたのが印象的でした。

 また仕事が終わってからも飲み会に誘われたり自宅に食事に呼ばれたりしたこともありましたね。

 現在、日本語学習者の8割は中国、インドネシア、韓国、ベトナム、タイなどのアジア圏の人で、欧米やその他の国々は少数派ですが、数年前このような経験をしました。

 それは帰国前のローマ空港内の免税店でした。お土産に革手袋を買おうと思い専門店に入ったのですが、店員のイタリア人女性から「いらっしゃいませ」と日本語で話しかけられたのです。
 
 思わぬところで日本語を聞き、えっと思いましたが、まぁ最初の挨拶だけだろうと考えていたら、その後「どなたへのお土産ですか?」とか「どのサイズをお探しですか?」と流ちょうに日本語で話してくるのです。
 顧客が何を求めているか察して話しかけるこの応対も日本式ではないですか。

 観光地のぼったくりお土産屋でもないかぎり、海外で店員側から話しかけてくることなどまずありません。
それで多いに驚いたわけです。

 たまたま客は私一人だったので「どこで日本語を勉強したのですか?」などこちらからも質問したところ、日本に興味があり以前日本にしばらく滞在して日本語を勉強していた、とのことでした。

 また、これは1か月ほど前のことです。JR京都駅近くの交差点で信号待ちをしていると「すみません、近くに郵便局はありませんか?」と3人連れの中の一人の女性が聞いてきました。

 話しかけてくる言語が英語でなく日本語なのです。どこからと聞くとベトナムからの観光客でした。
 郵便局は歩いてすぐのところなので直接案内したのですが、歩きながら話を聞いていてもその女性の日本語は日常の意思疎通に問題ない中級レベルでした。かなり勉強しているにちがいありません。

 今や日本語を勉強する動機は仕事上よりも日本語そのものやアニメなどの日本文化への興味が上位に来ていることからも、こんなところで日本語が聞けることになるほどと思いました。

 蛇足ですが、道を聞かれた立場として気づいたことがあります。その場所がわかっていてもそこまでのルートを要所要所の目印を交えて右だ左だと伝えるのはよほど通いなれた場所でない限り大変難しいということ。

 で、近距離だったら一緒に行った方が簡単かと思い案内するわけです。時間は取られますが、でもそれが「なんて親切なんだ」と思われるという予想外の効果があるものです。

 道々、会話もできてコミュニケーションにもなります。スマホにOK…とかHey…などと話しかけてスマホに道案内してもらうのを封印するのもたまにはよいかもしれません。 
ばってんT村でした。

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