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落語はいかが?2017/03/12

 バラエティやお笑い系の番組は好きでよく見るのですが、お笑いの一つのジャンルである落語に限っては電波に乗って放送されることはまれではないでしょうか?
 勢い、見たい(聴きたい)と思ったら公演しているところに出かけることになります。

 落語が趣味と化した妻にたまに連れられて行くのですが、今や公演会場や劇場だけでなくお寺などでもやられているんですね。
 先月はなんと病院内でやられた落語を聞きに行きました。京都のある個人経営の病院内の広間を使ってワンコイン(500円)で2演目、時間にして約1時間の落語でした。落語家はアマチュアではなくベテランのプロです。

 漢字をネタにした面白い落語があったのでちょっと紹介したいと思います。「厄払い」という題目です。

 江戸時代、大晦日には厄払いを家に呼んで厄を払う習慣がありました。
 仕事も金もない与太郎を見かねた伯父が、元手もかからないこの厄払いという商売を薦めます。
呼ばれた家で決まった口上を述べるのが手順なのですが、憶えることができない与太郎は伯父に口上を紙に書いてもらい、それを持っていきぶっつけ本番で読み上げることにしました。

 その口上の中に「鶴は千年、亀は万年」というあの有名なことわざがあるのですが、与太郎は「鶴は十年、亀は一カ年」と読んでしまい、客からはそんな短命なことあるか、とツッコミを入れられる場面があります。
 毛筆でかすれた千のノが見えず十と読み、万を一とカに分けて読み間違えたのです。

 このような話では、だいたい主人公はちょっと頭が弱いという設定になっていて、常識的なことを知らなかったりします。

 実はこの場面、もうひとつ「亀は萬年」と「万」が旧字体になっているバージョンがあることを後で知りました。
 萬という漢字を読めない与太郎は、表ののれんに偶然同じ漢字が書かれているのを見つけ読みを聞きます。「よろず屋だよ」と聞き「亀はよろず年」と言ってしまうのです。

 萬は「よろず」とも読むということを聴く方も知っていないと笑えないのですが、おそらく「萬年」のバージョンは一昔前の筋書きではないかと想像します。
 
 落語家が臨場感たっぷりに演じる場面を想像しながら聴いて笑うのもよいものです。古い日本の文化、習慣を知るきっかけにもなります。
 近場だと、草津宿本陣で定期的に落語がやられています。興味を持たれた方は一度行ってみてはどうでしょうか?
 ばってんT村でした。
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