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勉強する(海外編)2017/06/18

 前回、「勉強する」を取り上げました。そういえば昔、「勉強しまっせ、引っ越しの○○○」というコマーシャルがあったことを知る方もいらっしゃると思います。

 さて勉強させることは海外でも威力を発揮します。つまり値切りが習慣化している関西人は海外では得をする?ということになります。

 昔、こんな経験をしました。
 出張中インドのニューデリーで日曜日一日空きができたので、この機会にタージマハールを見に行こうと思い立ちました。タクシーを一日貸し切れば時間や足の心配をする必要がありません。
 タクシー会社の職員と前日にホテルで話をしましたが、料金があまりに高かったので値切り交渉をしたのです。
立ち寄る場所や時間など含めて2度、3度とやり合ううちに徐々に料金が下がってきました。

 ここでもうひと押しと料金(日本円換算で4,000円程度だったと思う)をこちらが言うと「サー、わかりました。でもその料金だとクーラーが付かない車になりますが、それでよければ」と答えが返ってきました。
 ナニ~、猛暑の昼間インドでクーラーなしの車など乗れるわけがない、値切るにも限度があるな、とこの時思いました。

 これも同じインドでしたが、おみやげにカシミアのストールを買っていこうと思い、ある専門店に入りました。
 実は、カシミアの中でも「パシュミナ」と呼ばれるカシミア山羊のあご下の部分だけの毛で編まれたものが特に軽く薄く柔らかで暖かいということを聞きかじっていました。

 まぁ、多少高いんだろうけどちょっと見てみるか、と思いざっと店内を見回したところそのような表示をしたものは見当たりません。

 そこで店員に「パシュミナがあれば見せてくれない?」と言うと、急に態度が丁寧になり「お客様、こちらへどうぞ」とズンズンと奥の方へ連れていかれ別室に案内されたのです。ソファに座らせられ何事か、と思っているとしばらくして紅茶が出てくるではありませんか。

 「ムムッ、これはまずい」、インドやイスラム圏などでこのお茶が出てくるというのは、さぁ今から商談しましょう、という合図。相手のペースにはまるパターンではないですか。
 
 しばらくすると別の店員が仰々しく木箱にいれたパシュミナをいくつか持ってきました。値札を見て頭の中で円換算すると、なんとどれも7~10万円前後するではありませんか。

 渋い顔で悩んでいると「お気に召しませんか?」とさらに追加でパシュミナを持ってくるのです。
 ディスカウントできるか、と聞くと「パシュミナは高級品で値引きできません」ときっぱりと断られました。

 パシュミナを手に製品の素晴らしさを延々と説明してくれるのですが、そんなことはどうでもよくて私の頭の中はここをどう切り抜けるか、ということで一杯でした。

 色がどうのデザインがどうのとかの理由で断っても、相手も手を変え品を変え説得にかかるのは見えています。
 観念してついに「こんなに高いとは思わなかった。申しわけない、買えません」と正直に告白しました。

 すると今度は、ならば少しなら値引きに応じるからどうかと電卓を持ってきたのですが、もう買う意思がないことをきっぱりと言うとついにあきらめてくれました。
 店員の顔からがっかりした表情を見て取った私は、いづらくなり早々にその店を退散したのです。

 これらの体験から値切るのもなかなか駆け引きが難しいな、と思ったしだいです。
ばってんT村でした。
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