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席を譲るべきか?2017/10/22

 先日、会社帰りの電車内でのこと。帰宅ラッシュ時に京都駅から乗ったのですが、幸い向かい合わせで4人掛けになった座席に座ることができました。

 ふと、横を見るとお腹のすこしふっくらした若い女性が立っていることに気づきました。
 妊婦さんかな?席を譲ろうかと思ったのですが「いや待てよ、単に小太りでお腹が出ているだけかもしれない。だとしたらかえって失礼になる」と妊婦さんか単なるポッチャリ体形なのか判断がつかず声をかけるのをちゅうちょしていました。

 明らかなマタニティ服っぽいものを着ていたら判断がついたのですが、ごく普通の服だったのです。
 幸い2つ目の大津駅で私の向かいの席の乗客が降りその女性は座ることができたので、内心ホッとしました。

 座ってしばらくすると彼女がバッグから本を取り出して読み始めました。ちらっと見えた表紙に「赤ちゃんの・・・・・」と書かれていたのを目にして、アチャ、やっぱり妊婦さんだったか、しまった、と内心思ったのでした。
 席を譲る、というのは難しいものですね。

 このことで思い出したことがあります。
数年前、イタリアのベネチアに観光で行った時のことです。ベネチアの交通機関は運河を走るヴァポレットと呼ばれる水上バスになります。

 バスや電車と同じようにシートがあって、高齢者、妊婦などの図入りの優先シートもあります。もちろん観光客だけでなく、地元住民の足でもあるのです。

 この時は夏の観光シーズンだったためか、いつどこでヴァポレットに乗っても混みあっていました。
 ある停留所から杖をついた老人男性が乗ってきた時のことです。当然、優先座席も含め空席などない状態です。老人は優先座席の前まで来ると、座っている乗客数人に向かって何か言っています。

 座っていたのは多分外国人観光客だったのでしょう、老人のイタリア語が理解できずポカンとしていました。
 すると、自分の言ったことが無視されたと思ったのか、老人が杖を振り回しながら憤慨して強い口調の大声で怒鳴り始めたのです。これには周りの人もびっくりしていました。

 イタリア語がわからない私でも何を言っているのか、この時は理解できました。
 「ここは優先座席や。わしに席を譲らんかい!優先シートと書いてあるだろ。」と言っているのです。

 さすがに怒鳴られている乗客も気づいて、おっかなびっくり席を立ち始めます。その後、その老人はさも当たり前であるかのように悠然とその優先座席に座ったのでした。

 その時思ったのは「そんな怒鳴る元気があるなら立っていても大丈夫なんじゃないの?」

 日本に話を戻しまして、断られたらどうしようと思って声をかけるのをためらう、という人は結構いらっしゃると思います。

 その後、偶然ネットで見たブログか何かの中で同じようなことを書いていた人がいて、どうしているかというと「私はとにかく何も考えず条件反射的にすぐ声をかける。迷って時間が経つとタイミングを失う。断られた時のことは考えない」ということでした。

 確かに行動するまでにあまり考えすぎるのもよくないかな、と自分の体験を通じて感じたしだいです。
ばってんT村でした。
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