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イタリアあちこち2021/06/11

私が複数回渡航した国の一つにイタリアがあります。仕事とプライベートを合わせ、6~7回行ったでしょうか。

これまでブログに書いた内容もありますが、印象に残っている事柄を書いてみました。


・ホテルの名前は?

初めてのイタリアはずいぶん昔、30年ほど前、ミラノに一人で行った仕事での出張でした。

ミラノ空港に商社の現地駐在員の方が車で迎えに来てくれて、ホテルまで連れて行ってくれました。


 到着したホテルの看板には「ALBERGO」と書かれていて、それを見て「ホテル名はアルベルゴ」と記憶したのです。


翌日夕方、仕事先の工場から帰る時、仕事相手の男性が「車でホテルまで送っていくよ。どこに泊まっているの?」と聞いてきました。会話は英語です。


「アルベルゴです」と私が答えると「その名前は?」と聞かれました。もう一度繰り返すと、分かったという表情で笑いながら「ホテルをイタリア語でアルベルゴと言うのですよ」と。

 ボンジョルノ、グラッツェ以外に私が覚えた最初のイタリア語になりました。


・ご飯ですよ

 そのホテルは小規模で民宿に近い感じでした。夕食も付いていたのです。

晩ご飯時になると、部屋のドアがノックされます。ドアを開けると、英語が話せないホテルのご主人は両手で物を食べるジェスチャーをしながら「マンジャーレ」と言って準備できたことを伝えてくれます。


食べる、という意味のマンジャーレ。アルベルゴの次に覚えたイアリア語だったと思います。


・ワインもOK?

 その仕事先では、日々の昼食は工場にあるセルフサービス形式のカフェテリアで食べていました。

自由に飲み物などを選べるのですが、その中にミニボトルのワインがあったのです。


 テーブルを見ると、ワインを飲んでいる人も見かけます。同行の人に「ワイン飲んでもいいんですか?」と問うと「OK、飲む人は少ないけれどね。酔わなければ問題ない」との返事でした。


 ワインの本場とは言え、昼間に会社で飲めるとは信じられませんでした。なんとおおらかな、今はもうこんなところはないでしょう。


・BUSはブス

 イタリアって英語が案外通じないな、と思ったことではこういうこともありました。


 これは数年前、ベネチアへ観光で行ったときの事です。ベネチア市内ではホテル料金が高いので鉄道で一駅離れたメストレという町に宿泊しました。


 メストレ駅の時刻表を見るとベネチアまでの電車の本数が少ないのでバスで行くことにしました。

 ホテルのフロントにいる女性に「ベネチアへ行くバスの乗り場はどこですか?」と聞きました。

 

でも英語がわからないらしく通じません。そこでbusをイタリア語発音し「ブス、ブス、ベネチア」と数回言うとわかってくれました。

正確にはバスはautobus(アウトブス)ということを後から知りました。


・席を譲れ

ベネチアでは運河を走るヴァポレットという水上バスが公共交通機関になっています。当然、地元の人も利用しています。


私が行ったのは夏のバカンスシーズンだったので、どこから乗ってもヴァポレットは立錐の余地がないほど常に観光客でいっぱいでした。


    水上バスのヴァポレット


そのような状況の時、ある乗り場から杖をついた一人の男性老人が乗ってきました。

優先座席の前に来たのですが、そこに座っていた観光客は譲る気配がありません。座っているところが優先座席ということを知らないようでした。


    優先席には表示がある



しばらくすると、我慢できなくなったのか老人が杖を振り回してイタリア語で何かまくしたてました。座っている人らはポカンとして、何言っているの?という顔です。


そのうち、観光客はやっと気づいて席を立ち、どかせたその席に当然かのように老人は座ったのでした。

その一部始終を近くで見ていて「そんなに元気なら立ってたらいいのに」とこの時、思いました。


    サン・マルコ広場


      ムラーノ島




・ホテルはどこ?

ベネチアから電車でフィレンツェに移動した時の事。フィレンツェ鉄道駅から地図を頼りに、ネットで予約したホテルの所在地付近まで歩きました。

でも近くまで来ているはずなのにどうしてもホテルが見つかりません。


近くのレストランの人に聞いてやっとわかったのですが、ホテルは建物の中の3階にあったのです。


ホテル名を書いた小さなプレートと呼び出しブザーがあって、中から開けてくれる形式。


    ホテルの表札 PIANOは階の意味



1フロアのみで経営している小規模ホテルだったのです。

チェックインして渡されたのは3つの鍵。一つは建物の玄関、一つは部屋のあるフロアの入口、一つは自分の部屋のドアの鍵という具合。


一人でこのホテルを経営している男性から「夜間は帰宅するので無人になります。3つキーを渡しておくので滞在中はずっと持っていて。これで自由に出入りしてください」と言われました。


だからなのか、場所は一等地なのに宿泊費は安かった。部屋は狭かったですが、Rooms with a viewと言うだけあって部屋からの眺めは抜群でした。


    部屋からの眺め



・観光客でもダメ

イアリアでは路線バスに乗る場合、乗車前に切符を購入しておく必要があります(少なくとも私が滞在した都市では)

車内で切符は売られておらず、降りる時に現金で運賃を払う、というシステムにもなっていません。


ヨーロッパの多くの国ではバスや鉄道の乗り降りの時、切符の改札はありません。やろうと思ったら無賃乗車もできるのです。

ただし車内で検札があり、無賃乗車が見つかると多額の罰金を徴収されます。


バスの切符、1~2ユーロ。乗車前に買っていないと多額の罰金



バスの場合は、途中の停留所から検札係が乗り込んできます。抜き打ちなのでいつ、どこから乗って、どこで降りていくかはわかりません。


フィレンツェでこんなことがありました。ミケランジェロ広場という市内が一望できる丘からバスで市内に戻っていた時の事。


    ミケランジェロ広場



途中の停留所から検札係が乗り込んできました。バスが走り出すと乗客の切符を順番にチェックしていきます。そのうち、ある乗客と何やら言い合っている様子が聞こえてきました。


そちらを見ると、その相手はミケランジェロ広場で「シャッター押してくれませんか?」と話しかけてきたメキシコ人女性でした。一言二言会話を交わしたので見覚えがあったのです。


そばに寄って事情を聞くと、車内で切符は買えると思っていたらしく切符を持っていませんでした。


検札係に「旅行者で知らなかったので赦してほしい。料金は払うから」と助け船を出しましたが「旅行者でもだめです」とつれない返事。ねばって交渉してもまったく聞く耳を持ちませんでした。


罰金額を聞くと、日本円換算で7~8千円と高額です。

終点のフィレンツェ駅でいっしょにバスを降りた彼女は、腹立たしい口調で「イタリアにはもう二度と来ない!」と言って去っていきました。

 

・長蛇の入場待ち

ローマに行った時の事。ヴァチカンにある美術館を観に行こうと朝早くホテルを出ました。


 近くまで来ると、ヴァチカンに入る観光客の長蛇の列ができています。一番先頭が見えないほどで、周辺の歩道を観光客が埋め尽くしていました。

 

 しばらくすると、一人の若い女性が私の後ろに来て「ここが行列の最後ですか?」とで聞いてきました。

 そうです、と答え、話しかけられたのをきっかけに会話を交わしました。


どこから来たかを聞くと、ポーランド人でなんと高校生でした。

 「両親といっしょに来たけど、いっしょだと面白くないから今日はひとりで出て来た」と言います。


 「ホテルを出てくる時、父親から『イタリアだと誘拐されるかもしれないから一人で行くのはやめなさい』と言われた」と笑って答えていました。

 これには私も失笑。

  

 彼女は日本に興味を持っているとのことで、日本語を教えたり、お互いの国の文化、習慣などをたずね合ったりして、1時間以上の待ち時間が退屈せずにすみました。

 日本のアニメの話にはついていけなかったですが。


     ヴァチカン美術館内、地図のギャラリー



・こんなところで日本語が

帰国時のローマ空港、チェックインを済ませお土産に革手袋を買って行こうと思い、空港内の革製品を扱っているお店に入りました。そこには若い女性の店員さんが一人いました。


 店内で女性用の革手袋を見ているとその女性が「どなたのお土産をお探しですか?奥様ですか?」と流ちょうな日本語で話しかけてきました。


 「えっ、日本語が話せるのですか?」と聞くと「はい、少しですけど」と謙遜。以前、日本に住んでいて日本語を勉強していた、と言っていました。


 おかげで色やデザイン、サイズなど日本語でやりとりができて楽でした。まさかイタリアの空港ショップで日本語に出会えるとは。


 いろんなところで一期一会の出会いがあるものです。また、イタリア行きたいな。


ばってんT村でした。


滋賀のトリセツ2021/06/26

今回は、滋賀県にまつわる話題を2つ紹介したいと思います。

 滋賀県外の人との雑談時、ネタとして私がよく出すのは「琵琶湖の面積は滋賀県の何%を占めていると思いますか?」という質問です。
 「1/3くらい」「半分くらい」とか「ほとんど琵琶湖だろう」とか、だいたい大きめな答えが返ってきます。
 実は16%だと言うと、「たったそれだけ?」と意外に思われます。

 つまり琵琶湖の占める割合は滋賀県の1/6しかないのです。
 これを面白く例えた人がいて、雪印6Pチーズ(丸い箱に6等分した扇状のチーズが入っている)の箱を滋賀県に例えて、この中に1個だけチーズを入れるとそれが琵琶湖の占めるサイズ、というもの。
 視覚的にわかりやすいですね。

 またよく使われる冗談に、京都に対し「琵琶湖の水止めたろか」
でもこれをやってしまうと困るのは滋賀県。水を止めたら琵琶湖周辺はあふれた水で没してしまいます。
 また、京都からは毎年2億円ほどの感謝金をもらっているのですから実際は不可能ということですね。

 このような話題を含めた5月に発刊されたばかりの「滋賀のトリセツ」という本を購入してみました。

 これは都道府県別に地形、歴史、交通、産業、文化などの分野を取り上げた企画本で、道路地図でおなじみの昭文社という出版社が出しています。
 だからなのか、地図や図形が多用されています。

興味深かったのは
・琵琶湖周辺に「津」がつく地名が多い理由

・明治の一時期、滋賀県は海に面していた


・琵琶湖周辺は近江と呼ばれる一方、遠江と呼ばれた地方があった
・たった5年だが、都があった大津宮
・仏教は滋賀から拡がった

・意外な滋賀の都道府県別日本一
 *男性の平均寿命1位(ちなみに女性は4位)
 *人口10万人当たりの寺院数1位
 (単純に絶対数だと、愛知、大阪、兵庫、滋賀、京都、・・・で4位)
 *マキノ町は全国初のカタカナ地名
 
 戦国時代は主戦場となり、街道が行きかい宿場町が賑わった交通の要所、日本三大商人発祥の一つでもあり、非常に魅力的な県だと思います。







 さて、もう一つは「極主夫道」というマンガです。
ヤクザ稼業から足を洗って専業主夫になった主人公の日常を描いたもので、けっこうおもしろい。


 昨年テレビドラマにもなり、今年はアニメ化されNetflixで世界配信もされています。

 実は作者のおおのこうすけさんは草津市出身。マンガの日常風景のあちこちに草津の街並みが出てきます。
 マンガの中で場所を特定しているわけではないので、草津在住者以外の人にはわからないのではないでしょうか。

 近所でもあり、いくつか実物と比較してみました。連載開始が2018年ですからちょっと風景は変わったところもあるようです。
 これらの描写を見ると、作者は現在も草津在住ではないか、と推測します。

これは草津駅前の近鉄ですね




この三角屋根は草津駅に違いないでしょう




Aスクエア内のアヤハDIOの入口に間違いない




草津駅東口の平和堂、今はもう商店街アーケードの屋根はなくなっている



HOPカードを忘れた時のお約束ね


ダイソー草津上笠店、近くに住んでいないとここまで酷似して描けないと思う



そのうち、キラリエも出てくるかもしれませんね。
ばってんT村でした。
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