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やさしい日本語2017/01/02

 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお付き合いください。

 さて、昨年の話になりますが10月に講師をお招きして「やさしい日本語講座」をやっていただきました。
その講座の中で「やさしい日本語」という岩波新書からの引用があり紹介もされていましたので買って読んでみました。

 一言で言いますと、日本在住の外国人には共通言語として「やさしい日本語」を使うべき、という趣旨で書かれたものです。

 日本在住の外国人で母語以外に一番わかる言語は何か、という問いにたいして、日本語と答えた人が60~70%、英語は30~40%という調査結果があります。
 また、日本在住の外国人は約210万人いますが、11の国と地域で90%を占めます。そのうち英語を母語あるいは公用語として使用している国はアメリカとフィリピンの2か国しかないのです。

 このことからも日本では、在住外国人にとって英語は共通言語になりにくい、ということが言えます。
 つまり、複雑な日本語がわからない人にも理解できるようなやさしい日本語でコミュニケーションしましょう、ということです。

 この「やさしい日本語」に関連すると思いますが、昨年末に次のようなニュースがありました。
 
 災害時に避難の要否を連絡するレベルに「避難準備情報」「避難勧告」「避難指示」の3段階がありますが、このうち「避難準備情報」を「避難準備・高齢者等避難開始」と呼称を変更した、というものです。

 これは昨年、台風10号が東北・北海道を襲った時、岩手のある地域に「避難準備情報」が発令されました。この情報を見て、準備だけで避難は不要、と思い込んだグループホームで高齢者が被災し入居者全員が亡くなったという事故を受けてのことです。

「避難準備情報」とは「一般の人は避難の準備、高齢者・子供・身障者など避難に時間がかかる人達は避難開始」という2つの意味を含んでいたのです。

 このニュースを見て、相手の立場に立って考える、ということが欠けているまさしくお役所仕事だったのだな、と感じました。
まず、一つの用言に2つの意味を持たせること自体が「やさしい日本語」ではありません。

 それと難しい漢字の羅列、変更後の「避難準備・高齢者等避難開始」にしてもオール漢字。
 これでは外国人に理解してもらうのは無理でしょう。また高齢者等の「等」は高齢者以外の誰を指すのか? 想像はつくでしょうが、緊急時に読み手に考えさせたり判断させたりするような内容は適切ではない、と感じました。

 私が思うに、上記の3段階の発令ですが、身の安全を考えれば結局どの段階でも避難することになるのです(遅かれ早かれの差はありますが)

 であればどの段階であろうが「みなさん、逃(に)げてください」の一言を発令すればそれでこと足りることではないでしょうか?
 3段階にレベル分けしたところに、日本人の親切心や刻一刻と変わる情報を詳しく伝えたいという思いがあることは理解しますが、命にかかわることですのでこのくらいシンプルでいいのではないかと思うのです。
 結果的に避難は必要なかったとしても、後から自治体に文句を言う人はほとんどいないでしょう。
 
 この本のまとめにも
・一文を短く
・結論を先に
・図やイラストを活用する
・文末を統一する
などが書かれています。
  
易しい(優しい)日本語を使ったり教えたりすることは日頃から意識していないとすぐには出てこないものだなと思いました。
ばってんT村でした。

桜のなかりせば2016/04/03

 4/3、オリーブでお花見をしました。曇天で少し肌寒かったですがなんと30名以上の先生、生徒さんとそのお知り合いの方々が来てくれました。昨年は10名ほどでしたので今年チラシを作ってPRした効果があったと思います。
 旧草津川沿いの桜の木が整備工事のため何本も伐採されていたのは残念でしたが、それでもたくさんの桜が咲き誇っていました。

 桜といえば、在原業平の「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」という有名な歌を思い出しました。
 この世に桜というものがなかったなら、春をのどかな気持ちで過ごせるだろうに、という逆説的な意味で桜の魅力を歌っています。昔の人も桜の季節になると心が騒いだということでしょう(この歌には別のもっと深い意味もあるようですが…)

 桜の魅力でいえば、近年は花見目的で来日する外国人観光客が増えてきているとのことです。ニュースでもこの4/3の東京、上野公園の花見客の60%は外国人観光客だったと言っていました。
買い物ツアー以外にお花見ツアーも諸外国で企画されているのでしょうね。

 それともう一つ気づいたのは、京都では着物を着た外国人観光客をかなりの頻度で見かけることです。レンタルとは言え日本人でも普段着物は着ませんので、今や京都は着物を着て歩いているのは外国人の方が多いという逆転現象が起きているように感じました。
桜と共に着物の美しさも急速に海外に伝わっているようです。

 そうそう、最後に今年のお花見で感じた反省点です。人数に対してシートが足りませんでした(持ってきていただいた方、ありがとうございました)
恒例行事にするなら、オリーブで大きなシートを買っちゃいますか?
ばってんT村でした。

別々でお願いします2015/11/29

 日本語日曜クラスの初級AではH先生に講師をやってもらっていますが、11/29はレストランで使用する会話をやりました。
 確かに自国以外の国でレストランに入って食事をするのはすこし勝手が違い戸惑いそうです。
 
 最も大きな違いはお勘定の時ではないでしょうか?
レジへ行って清算するのが主流というのは多分日本だけかな、と思います。知っている範囲では海外ではほとんどテーブルで清算します。
 店員さんを呼んで、勘定書きをもってきてもらう。ここで気をつけないといけないのは、注文内容と数を確認することです。
 日本ならまずありえませんが、間違っているときがあるからです。
 
 某国に住んでいる知人は必ず確認すると言っていました(先入感をもたれるので国名は伏せますね) 注文していない料理がついていたり数がたまにまちがっていたりするらしい。
私も海外へ行ったら国によらず確認するほうです。

 それとチップですね。すでにサービス料が含まれていれば置く必要はありません。これを勘定書きから読み取らないとならない。含まれていなければ総額に応じていくらにするか考えないといけないので、このチップ制度、けっこう面倒くさいのです。
 日本はチップ制度がなくて楽だと言う日本在住の外国人もいますから本音のところは皆同じなのでしょう。

 話変わって、複数人で行った時にレジで個別に支払うことができるというのは日本ならではサービスだと思います。
 今回の講座でこれを聞いた生徒のJさんからは「店員は誰が何を注文したかは憶えていないでしょう?」ともっともな質問が来ました。

 もちろん注文した人がレジで申告するのですが、講座ではこのロールプレイもやりました。これこそ、日本に住んでいるからこその体験ではないでしょうか?
講座もけっこう役立っているようです。
ばってんT村でした。

レベルアップ研修会2015/08/27

 8月末が最後の講座になりますが、7~8月の毎日曜日に、日本語教育支援者のレベルアップ研修会が開催されています。

 今回は6チームに分かれて模擬授業を行いました。
課題は「て形」「これ、それ、あれ」「あげる、くれる、もらう」の3つ。これを2チームずつで割り振り教案を作成して授業を行なうというもの。

 細かいレポートはオリーブ通信に載ると思いますので、私が印象に残ったことを書きたいと思います。

 中川先生からは、「教師がしゃべりすぎる」「型にはめた文型を先生主導で生徒に話させている」という共通のご指摘がありました。
 「もっと生徒が自発的に話すような工夫が要ります」というアドバイスでした。

 あるグループの「これ、それ、あれ」の模擬授業の時のこと。6~7m離れた先生の持った物を、もう一人の先生が「あれはなんですか?」と一人の生徒に質問しました。
 指された生徒は「あれは・・・・、あれは・・・・」と繰り返すのですが物の名前が出ません。もちろん生徒役は講座を受けている日本人なので日本語がわからないからではありません。

 本当にわからなかったのです。離れたところから見ると、手元に持たれた物が小さく判別しにくかったのでしょう(実はハンカチでした)
 ついに質問をしてきた先生に対して生徒役のSさんが「あれはなんですか?」と質問に質問で返したのでした。
 これは演技ではなく本当に「あれは一体なに?」と聞きたかったのではないかと私は思います。

 これこそ、困って自発的に発された言葉だと、ひとつ授業のヒントをもらったような気がしました。

 模擬授業、けっこう役に立つと感じました。オリーブ内だけでも模擬授業大会などやってみてはどうか、と思ったしだいです。

 ばってんT村でした。

筆順2014/09/21

 先日、ある記事を読んでいて久々に筆順について思うことがありました。

 もうすっかりキーボードで入力する習慣がついたせいで、漢字の筆順が怪しいときがあります。いえいえ、それ以前にたまに手書きすると漢字そのものが思い出せずピタリと手が止まったりします。

 さすがに小学校であれだけ漢字の練習をさせられたのでほとんど筆順は間違っていないと思っていたのですが、「右」、「左」の最初の筆順が違うということはすっかり忘れていました。
 一画目は、右はノ、左は一です。
 
 元々、漢字は実物をデフォルメしたものが多く、左あるいは右の「ナ」の部分は手を表す甲骨文字(左手はψのような形、右手はψの縦棒の傾斜が逆)から来ています。
 指を表す部分を先に書くことになっていて「左」の指の部分は一、「右」の指の部分はノに相当するかららしいです。(経緯は図を描かないとわかりにくいですが)

 上記のような成り立ちはともかく、外国人に漢字を教える場合は止めや払いがあることも含めて筆順も正しく教えましょう。独学で憶えた外国人の中には、くち「口」を一筆書きで四角く書く人もいますから。

 間違った筆順を教えないためにも記憶でなく、やっぱり筆順まで書いた参考書は必要だなと思います。
ばってんT村でした。

少し遅めの七夕2013/07/13

みなさんお久しぶりです。
バッチです。
今日は、豪雨でしたね。先週の35℃超えの
猛暑から一気に気温が変わり、、
体調も崩しやすい時期ですので、みなさん
気をつけてくださいね。

さて、前回の開発教育を学ぶ上で
必要なことですが答え合わせをします!

”聞いたことは(忘れる)
見たことは(覚える)
体験したことは(わかる)
発見したことは(できる)
(誰かに教えた)ことは、
より深く理解できる”

です。
みなさんいかがでしたか。
聞いただけで終わり、ではダメなのですね。
きっちり自分の中で理解し(インテイク)
人に発信していかないといけないのですね。(アウトプット)


7月13日(土)のオリーブの活動では、早めに日本語教室を
切り上げて
少し遅めの七夕の飾りつけをしました。
(あいにく私は早退してその場にはおりませんでしたが・・)
日本語で頑張って願い事を書いていた
生徒さんもいたようです。

「動詞ます形+ように。名詞+でありますように。イ形容詞~くなりますように。ナ形+でありますように。」

きちんと使えましたか?


いよいよ来週はオリーブの19周年記念パーティーです。
たくさんのご参加お待ちしております。

KIFA2013/05/13

KIFAの「日本語ひろば」を見学してきました。オリーブ日本語教室はいまや老舗。
KIFAのまだ活動初めて数年目の「日本語ひろば」は新鮮でした。立命館大学の留学生との交流の場として始めたそうで、日本語教室というより、交流サロンだということですが、交流のツールは日本語。草津にはオリーブ以外にも日本語を学べる場が、SHIPSとKIFAとみっつもあるんです、すごいね。



みなさん楽しそうでした。
19年前、日本語を教えるのは活動のひとつで、交流を大事にしよう、困っていることがあったら手助けしよう、何より友だちに会える場にしようと立ち上げたのがオリーブです。今もその気持ちに変わりはないけど、日本語教授に力を入れています。それは学習者のニーズがそこにあるから。
でもやっぱり楽しいこともいろいろやりたいね。
(アミーガ恩地)

e--radio2013/03/22

エフエム滋賀の「Happy 平和堂マイ・デイリー・ライフ」コーナーに出演します。
先日Mr.Oと収録に行ってきて、オリーブの活動紹介と先生募集を呼びかけました!

放送は3月27日(水)9:05am~。パーソナリティと20分ぐらい喋りました。伝えたいことの半分もも言えなかったな~。でも聴いてくださいね。

明日は、インド人生徒さんと本場のインドカレーを作って食べるミニイベント。
授業はお休みです。楽しみだな~。
   アミーガ恩地




日本語を教えるって2013/03/20

お久りぶりです。マルコです。

日本語を教えるって難しくもありますが、楽しいです。


生徒さんに「どういう意味?」って聞かれると何気なく使っている日本語の意味を立ち止まって考えます。

わかるように、説明しようと絵心のない絵(?)をかいて説明すると「わかったー!」と言ってくれることに喜びを感じます。

毎週土曜日に日本語教室があります。いつでも見学ができますので、見に来てくださいね。

マルコ

2013日本語スピーチ大会2013/02/03

ばってんT村です。
毎年恒例の外国人による日本語スピーチ大会ですが、今年はオリーブから韓国のKさんが見事原稿選考を通り発表者としてスピーチをされます。

先日2/2に教室でリハーサルをやってもらいました。先生、生徒全員が聴衆となりKさんのスピーチを聞きました。内容をここで書くわけにはいきませんが、日本での家庭生活のある経験を題材にされているとだけ言っておきましょう。ぜひ会場に聞きにきてください。

私も毎年、会場ボランティアとして準備、後片付けの間にスピーチを聞いています。発表者の出身国はさまざまで内容も日本での体験や日本文化、日本人のことなどを個性的に語ってくれます。

日時、場所は
2/10(日)  12:40~16:30
滋賀県栗東市 栗東芸術文化会館 さきら
JR栗東駅から徒歩6~7分です。

スピーチの前後にアトラクションもあります。入場無料です。ぜひご来場を。
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