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言葉の話題あれこれ22022/05/08

 言葉を仕事の糧にしているお笑い芸人、ずいぶん昔テレビで見た中に印象的なものが2つあり、いまだに記憶に残っています。

カモシカのような脚
スラリと長く美しい脚のことを例えた言い方ですが、
「この言い方だとカモシカの形をした脚になる。正確には『カモシカの脚のような脚』と言うんとちゃう?」


ぞうさん

ぞうさん ぞうさん
おはなが ながいのね
そうよ かあさんも
ながいのよ

と誰もが知っている童謡があります。これは誰が誰に言っているのでしょうか。
幼いこどもを連れたおかあさんが動物園の象の前でこれを子供に歌っていると想像したら?
おかあさんの鼻も象に負けないくらい長いのでしょう。

一方、最近の話ですがアメリカのコメディアンが絡んだこんな事件がありました。

 今年3月、映画のアカデミー賞の授賞式でのこと、会場ではクリス・ロックという結構有名なコメディアンがプレゼンターで出てきました。

 主演男優賞にノミネートされているウィル・スミスという俳優とその奥さんのジェイダも会場にいました。
 クリス・ロックがジェイダに向かって「ジェイダ、GIジェーン2を早く観たいよ」とギャグを飛ばしたのです。
この時、ジェイダは脱毛症が原因でスキンヘッドにしていました。

 1997年、「GIジェーン」という、女優のデミ・ムーアがスキンヘッドにして海兵隊員を演じた映画がありました。これに引っ掛けてジョークにしたのです。

 これに怒ったウィル・スミスがステージに駆け寄り、クリス・ロックに平手打ちを喰らわしたのです。
そして席に戻ったウィルは
「Keep my wife's name out of your fuckin' mouth!」とクリスに対して叫んだのです。
「その汚い口で俺の妻の名前を呼ぶな!」というような意味ですね。

 ご存じかもしれませんが、実はこのfuckという単語、テレビ放送だとピーと規制音が被さる禁止用語です。
でも授賞式は生放送だったのでこの一部始終が全米中、いや世界中に流れてしまいました。

 アメリカでは妻をかばったウィルの美談にはならず、暴力を振るったことが問題視されました。
病気が原因のスキンヘッドをネタにしたジョークとそれに対する抗議の暴行、どちらもどちらだと個人的には思います。

 アメリカではfuckのようなひわい語、冒とく的なことばや俗語のことを4-Letter Word(4文字言葉)といいます。
アルファベット4文字で表されるものが多いからです。

 テレビは誰もが視聴できるので一律に放送禁止用語の規制がかかっています。
でも映画の中ではファ…とかシッ…とか4文字単語がそのまま乱発されているのです。

 実は映画ではレイティングシステム(rating system)として観る側に規制がかかっています。
アメリカでは性的、暴力・残虐シーン、汚い言葉、喫煙、銃器、ドラッグが出てくるような映画は子供は観ることができません。
(類似の規制は日本や各国でもあり)

これがアメリカでは特にきびしい。以下のような分類です(ウィキペディアから要約)

G(General) だれもが観られる

PG(Parental guidance suggested) 子供に観せる前に保護者が内容を検討して判断。なんとあの「E.T」はPG指定

PG-13(Parents strongly cautioned) 13歳未満の子供については保護者の厳重な注意が必要。
ハリーポッターシリーズやスターウォーズシリーズの一部も該当している。

R(restricted) 17歳未満は保護者の同伴が必要。

NC-17 17歳以下は全面禁止。日本の18禁に相当。

 二十数年前、アメリカ出張中の日曜日、暇だったので映画を観に行ったことがあります。
今でも覚えていますが観た映画は「ジュラシックパーク」でした。
複雑なあらすじでもなく、まあ英語のセリフが分からなくても楽しめるだろう、ということで選びました。

 太古の琥珀に閉じ込められた恐竜のDNAから遺伝子工学で恐竜たちを蘇らせて、大富豪が孤島にアミューズメントパークをつくった。
しかしそこで事件が・・・というストーリー。ヒットしたため、その後シリーズ化されています。

 映画館で入場する客を見ていると、やたらと親子連れが多いのに気づきました。
中学生くらいの年齢になると友達同士で映画を観に行っていた私には、この光景が異様に見えたのです。

 この時、この映画は保護者同伴でないと観られない制限付きの映画に違いない、と初めて気づきました。
恐竜が人間を襲う残虐シーンがありますからね。

 ちょっと映画の方に話がずれてしまいました。
やはりジョークはお上品に行きたいものです。まぁ、私にはダジャレかおやじギャクしか思い浮かびませんが。
ばってんT村でした。

お客様は神様?2022/05/21

 枕に、最近SNSで読んだおもしろい実話を。
(コピーじゃなく記憶なので一字一句同じではありません) 

書店に手帳を買いに行った女性。 
手帳が置いてある場所がわからなかったので店員さんに 
「手帳はどこでしょうか?」とたずねた。 
「少しお待ちください」と言われ待っていると、しばらくして 
近くに知らない男性が立っていた。 
そして「どのようなご用件でしょうか?」と聞かれた。 

って確かこんな内容でした。 
出てきたこの男性は誰だかわかりますよね。 

店員さんが聞き間違えたとしても、普通、まず店員が「どのようなご用件でしょうか?」 
と聞くでしょう。いきなり呼ばないと思いますが。 
お客さんとのやりとり、難しい面もありますね。 

最近、新刊の広告にあった 

ご意見ご要望、 
クレーム、恫喝・・・ 
反論せずに 
お聞きします 

という文章を見てこれはおもしろそうだと思い、「コールセンターもしもし日記」という本を購入し一読しました。



 著者は派遣社員としてドコモの携帯電話料金コールセンターをはじめプラズマテレビのリコール受付、iDeCo(個人型確定拠出年金)の案内コールセンターなど各所のコールセンターで働かれた経歴の持ち主です。 

 その体験談を綴った本書ですが、電話をかけてくる顧客とのやりとりがおもしろい。 
また、コールセンター内の業務の流れなども記されていて、見聞きすることがない内面も知ることができて興味深い内容です。 

 まず、かかってきた電話はコールセンターのオペレーター側から切ってはいけない規則になっているそうです。 
 つまり、顧客側から切らない限り、ずっと話につきあわないといけない、ということになるんですね。 
 客の文句やグチを1時間以上も聞かされるケースもあるそうです。 これだけでもたんへんだ、と思いました。 

 下記はネットの紹介記事に書かれていた本書の一部の抜粋です。

「携帯電話が使えないんですけど! どうなってるんですか!」 
自衛隊員の妻だと名乗った女性は怒り狂っている。 

「先月の料金のお支払いの確認が取れていないために、利用ができなくなっています」 

「いつからですか! 住所見てわかりませんか! 自衛隊の官舎に住んでる人の電話をなぜとめるんですか! 日本のために海外派遣されてるんですよ! その夫が今、私に電話してたらどうするんですか! あなた、それでも日本人ですか!」 

知りませんよ、そんなこと。携帯電話と自衛隊がどう関係あるんですか。金を払わないあんたが悪いんでしょう。使った分は払うのが社会のルールじゃないですか。 

そう言いたい気持ちを抑え、ヒステリーに怒り狂う声を聞きながら再開の手続きを進めた。支払いの延期が初めてということもあるが、早く電話を切りたかったというのが本音だ。 

「今、再開の手続きに入っておりますが、このようなことは今回限りとなりますので――」 
電波が通じたのを携帯電話の画面で確認したのだろう。説明の途中で電話は切れた。 

 これら事例を読んでいて、このような理不尽なクレームにも決して感情は表(口)に出さずグッとこらえて、如何にして会社の契約に従ってもらうよう説得するか、というオペレーターの苦悩が感じられます。 

 しかし、日本ほど顧客にとにかく丁寧に接する国はないと思います。これに慣れると、金を出している方が偉い、何を言ってもいいんだ、と勘違いする顧客も多いのでしょう。 
 まぁ、日本の社会全体が「顧客至上主義」になってしまっていますからね。 

 外国人観光客が日本に来て感動することのひとつに、デパートや商店、飲食店などで、丁寧な応対を受け自分が偉くなったような気分になる、というのがあるそうです。 

 私自身の経験では過去にこのようなことがありました。 
顧客が一般の個人消費者ではなく会社や企業なので、とんでもないクレームや要求はまずありませんが、これにはエッと思いました。 

 海外のとある国の取引先工場へある生産設備を納めることになり、事前に仕様書などを提出した後のことです。 
 こちらが納める設備につなぐ電源は顧客の工場側が準備します。 

 営業から「工場で準備するブレーカーは何がいいか推奨してくれと、あちらの○○さんが言ってきた。連絡してくれませんか?」とメールがきました。 

 ブレーカーとは一般家庭にもある、電気を使いすぎるとバシャと自動的に電源を遮断するあれです。 
 これが工場ともなると使用する電気が多いのででっかいものになり、使う電流容量に合った最適なものを選定する必要があります。 

 本来なら契約上、これは顧客側が選定する部品なのですが、参考にするくらいなら問題ないので提案してあげたのです。 
 するとしばらくして営業から「○○さんからこんな書類が来ました。設計者のサインをくれと言ってきた、どうしよう?」 

 日本もこの国の文字をお手本にした字を使うので、原文でもだいたい意味がわかりました。翻訳してもらった概要は 
「××社はブレーカーで△△を推奨した。もしこれで運転中に問題が発生した場合は××社が責任を負う」という内容でした。 
(××社は私が勤務している会社) 

 なに~、何かあった時に責任回避したいのが見え見え、と当時思いました。 
筋違いの要求なので最初は断りましたが、お得意様ということで無下にもできず渋々折れてサインして返したのです。 

 ちなみに、広く知られている「お客様は神様です」という三波春夫さんの名セリフ、これは「顧客至上主義」のことを言っていると思われていますが、実は間違って伝わった解釈だそうです。 

 これはもともと三波さんの「歌」に対する心の持ち方について語ったもので、 
「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです」(三波春夫オフィシャルサイト) 

とあるのです。 

 この「何々日記」という書籍、「交通誘導員ヨレヨレ日記」から始まって「ディズニーキャストざわざわ日記」などシリーズ化されています。 
 この中の「派遣添乗員ヘトヘト日記」なんかもおもしろそうで読んでみたいですね。 
ばってんT村でした。 

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