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言葉どおりではない?2023/11/08

 受験、資格を取る、仕事に必要など「ねばならない」の年齢を超えてしまうと、興味のあることだけをやればよいので、気楽に勉強できます。・・・と言うより趣味に近いでしょうか。特に最近はYoutubeなどネット上で興味あることを簡単に検索できるのでいい時代です。

 英文法に着目して発信しているおもしろいYoutubeチャンネルがあって、時々そこを観ています。今はどうか知りませんが、昔、学校ではまず教わらなかった内容でおもしろいのです。

例えば、
I sent John a letter.
I sent a letter to John.
どちらも「私はジョンに手紙を送った」ですが、意味の違いは何でしょう?という回がありました。いや、同じだろう、と思っていました。

 文法的に言えば上段の文はSVOOで下段はSVOの違いがありますが、結論から言うと、I sent John a letter.は「送った手紙をジョンが受け取った」という意味まで含まれる。一方、I sent a letter to John.は文字通りジョンに手紙を送った、というだけの意味。
 言語学的にはSVOOの形では、一つ目の目的語Johnが二つ目の目的語letterを持つところまでを意味する、とのこと。

 I bought her flowers と I bought flowers for her の違いも同様で、前者は、彼女が花束を受け取ったところまで含んでいる、後者は単に彼女のために花を買った、というだけ。時間の幅が違う、という解説でした。
 こんなことは学校では教わらなかったな~

 さらに上記の例文から話が発展して、I sent a letter to John.だとtoで、I bought flowers for her だとtoではなくforになる理由は?という問いもありました。
  
 send,pay,give,tell,showなど「誰に」という相手が必ず想定される動詞の場合は to。 buy,make,cock,getなどは相手がいない(自分のため)という場合もある、これらの動詞では相手がいれば前置詞はfor。「誰々のために」という意味合いになる。
という解説でした。

 このように表に現れない言い方はもちろん日本語にもあって、なるほどと思ったのはネット上で見た「国語ができない社会人」というタイトルで中学・高校の教諭の方が書かれた記事でした。
 社会に出て困らないように学生の頃から国語の基礎は勉強しましょう、と言う主旨で書かれたようです。

例文)明日、みんなでピクニックに行くことになっています。メンバーの一人が、「晴れたらいいのになぁ」と言いました。さて、このメンバーは何が言いたいのでしょうか?

 言葉通り、言っているそのままじゃないか、と思いますが、なぜ「晴れたらいいなぁ」ではなく間に「のに」が挟まれているのでしょう。
という問いでした。

 ピクニックに行くのだから天気予報を確認するでしょう。「晴れたらいいのになぁ」と言う状況は、翌日の降水確率が相当高いのではないでしょうか?
「晴れてほしいけど、おそらく雨が降るだろうな」という裏側のニュアンスがある。

 「晴れたらいいなぁ」の方は言葉通りです。曇っているよりできれば晴れた方が気持ちいいよね、くらいの感じでしょうか。

 この「のに」を含んだ文章、国語や古文で習う、「反実仮想」と呼ばれるものです。
今の現実とは違うことを想像している時に使うもので、「現実と反する、仮の想像」という意味で、「反実仮想」と言います。
と解説してありました。

 ミスの多い部下に対して業を煮やした上司が「もう、明日から会社に来なくていい!」と言ったら、解雇が簡単なアメリカなら言葉通り「君はクビだ」の意味になるでしょう。
 でも日本だと猛省を促す叱責ですよね(最近だと、翌日からほんとうに会社に来なくなる若者がいたり、パワハラで訴えられたりするらしいですが)

 話を戻して、同じような表現で意味が違う、ということですぐ思い浮かんだのが、似て非なる
「彼はいい人だ」と「彼は人がいい」の2つの表現です。
「君は人がいいね」と言われる状況ではまず良い意味ではないですよね。

 前述のYoutubeの中で、講師はこうも言っています。
 文法を勉強することも必要ですが、前置詞のような細かい部分の間違いを気にして会話をためらうのはもったいない。間違いを気にせず話しましょう、意味は通じるんだから、と。

 インプット(読む、聴く)も大事ですが、アウトプット(話す)がやはり外国語に慣れる、向上させるには重要だなと感じました。
ばってんT村でした。

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