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日本文化を垣間見る2024/08/17

 年齢を重ねてきたためか、日本の伝統文化に徐々に興味を持つようになってきました。
うってつけに関西は滋賀、京都、奈良と古都があった地、見どころには事欠きません。

最近、3か所行ってきたところを紹介したいと思います。

 今年の5月に祇園花街芸術資料館という施設がオープンし、さっそく観に行ってきました。
花見小路通りにあり、歌舞練場と隣り合わせになっています。
芸妓さん、舞妓さんと花街の文化をわかりやすく紹介している資料館です。

 資料館の入口

 着物や帯、かんざし、扇、化粧道具などが陳列されていて、歌舞練場の舞台や花道も見学コースになっています。


 おこぼの底はくり抜いてあり、中に鈴がつけられている
  
別料金で芸妓さんや舞妓さんの京舞を観ることや記念撮影もできます。

 芸妓さん、舞妓さんといえば縁遠い存在ですよね。実はもう20年以上前になりますが、サラリーマン時代に一度だけ祇園のお茶屋さんでお座敷遊びをしたことがあります。
もちろん自力でいけるはずはなく、まぁ、俗にいう会社間の接待ですね。

 お座敷には芸妓さんと舞妓さんの2人と三味線を弾く年配の女性、料理屋から料理やお酒が運ばれてきます。
歓談したり、踊りを鑑賞したり、拳と言われる体を使ったじゃんけん遊びをしたり、扇子飛ばしをしたりと。
当時はこんなことに全く興味なく、なにがおもしろいのかわかりませんでした。

 一般的には「一見さんお断り」ですが、今では気軽にお座敷遊び体験ができるお茶屋さんもあり、男女問わず外国人観光客も訪れています。
もっとも料金は「お気軽」ではないようですが・・・

 話変わってお茶と言えば宇治ですが、6月に京阪宇治駅近くにある「お茶と宇治のまち交流館 茶づな」というところに行ってきました。
 お茶にまつわる資料館になっていて、体験プログラムもいくつか用意されています。
この中から今回は聞き茶を体験してきました。お茶の種類や産地を飲み比べて当てる、というゲームです。

 体験室



 聞き茶の歴史は古く、室町時代には賭け事として盛り上がっていました。
正式名称はちゃかぶき(茶歌舞伎あるいは茶香服と書く)と言うそうです。
ここらへんはインストラクターの方が歴史を説明してくれました。

 体験では碾茶(てんちゃ、抹茶になる前の茶葉)、煎茶、玉露の3種類を当てるというものでした。
最初に3種類が分かるように表示され同時に出てくる、これらを試飲して味の差を憶えておく。それが終わったら、次は1種類づつ名前が伏せられて出てきて、種類を当てる(用紙に書く)、という手順です。

 最初に3種類の試飲、味を憶える
 見た目はみな同じ

 簡単に識別できるだろうと高を括っていたのですが、これが難しかった。
実は、3種類とも同じ湯温90度で淹れてあるので渋みや苦みが3種とも一様に出てしまって違いがわかりにくい。
 お茶は高温で淹れるほど、カテキンやカフェインが多く抽出され渋み、苦みが強くなるのです。

 インストラクター曰く「それぞれの茶葉の適温で淹れると味の特徴が出て簡単すぎるので、わざと同じ条件で淹れている」とのこと。
これは正式な茶歌舞伎でもそうらしいです。

 なんとか3種類とも当てることができました。3つとも正解は参加者6人中2人だけだったのでマァマァかなと自画自賛。

 ちなみに日本五大銘茶と言われるのは、朝宮(滋賀)、宇治(京都)、川根(静岡)、本山(静岡)、狭山(埼玉)です。
案外知られていないのですが、滋賀は銘茶の産地なのです。

3つ目はさらに話変わって、8月にあべのハルカス美術館に広重の浮世絵版画展を観に行ってきました。

 葛飾北斎とともに並び称される浮世絵師の歌川広重。東海道五十三次のシリーズ物で大ブレークしました。
滋賀にゆかりの近江八景や名所江戸百景、京都や大阪も描いています。

 撮影可の展示物

 木曽海道六十九次の1枚

 200点以上ある展示品の大半は、ジョルジュ・レスコヴィッチというパリ在住のポーランド人コレクターの所蔵品です。
江戸時代、大量に摺られた浮世絵はいわば娯楽雑誌のような消耗品で、用済み後は廃棄されたり他の用途に再利用されていました。
陶磁器などの輸出品の緩衝材や包装紙に使われたりして、その絵を観たヨーロッパ人がすばらしさに気づいた、と言われています。

 お土産に買ったトートバッグ 
 名所江戸百景の「浅草田甫 酉の町詣で」
 夕刻の吉原、妓楼の控え部屋から浅草鷲神社の酉の市に詣でる人々を眺める猫

 実は北斎や広重の木版画の浮世絵は、我々でも手に入れることができるのです。
木版画の制作技術を職人さんたちが継承して制作、販売しているアダチ版画研究所という公益財団法人が東京にあるのですが、原画を忠実に再現した復刻版をオンラインでも買うことができます。

 あべのハルカス美術館のスーベニアショップでも販売されていましたが、色鮮やか。
今残っている江戸時代に摺られた絵は当然、程度の差はあれど退色してしまっていますが、摺られた当初はこのように色鮮やかだったのだろうな、と思いました。

前期、後期で展示は入れ替えられますが、近江八景が観られる後期も行ってみる予定です。
ばってんT村でした。

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