どこから来たの? ― 2018/04/08
先日、仕事帰りの京都駅で、切符を片手にした外国人に話しかけられて「ここへ行くにはどのプラットホームで乗るのですか」と聞かれました。
私もホームの番号まではわからなかったので、駅員がいる窓口まで一緒に行って問い合わせたのです。その途中、どこから来たのか聞くと「フランスから」ということでした。
また、オリーブでお花見に行った帰りの電車の中、女性二人連れの外国人旅行者と向かい合わせの席になりました。大きなスーツケースを持っていて一目見て京都観光に来た旅行者とわかったのですが、それにしては京都から滋賀方面に向かっているのです。
どこから来たのか聞くと「スウェーデン」。どこへ行くのかも聞くと「モリヤマへ行きます」との返事。京都でホテルが取れなくて空いていたのが守山のホテルだったという理由でした。
そう、春の観光シーズンで京都のホテルは軒並み満室状態なのでしょう。

このように外国人との会話のきっかけは私の場合、だいたい「どこから来たの?」で始まります。
この「どこから来たの?」で思い出したことがありまして、それはお笑いコンビ「ロザン」の菅ちゃん(宇治原さんでない方ね)の英会話についてです。
実はこの人、「菅ちゃん英語で道案内しよッ!」という英会話本も出しているのです。本人はけっして英語ペラペラではありません。単語を並べただけ、それも超省略しているのですが実際に通じた英語を載せています。
ただし、「笑顔4、ジェスチャー4、英語2」の比重だからこそ通じると言っています。

TV番組の実際のロケで大阪に来た外国人観光客に話しかけているのですが、どこから来たの?はたったの一言「From?」だけですよ…
「どのくらい、日本にいる予定ですか?」は「How long Japan?」
観光客にこれらの質問をすれば相手も何を聞かれているか想像つくやろう、How
long Japan?って聞かれて「日本列島の全長のことか、と思う人がおるかいな」という発想。
う~ん、確かに通じているのですが、相方の宇治原さんからも「通じてるけど、それは相手を疲れさす会話や」とつっこみ。
ある程度は文章らしい会話文にした方がよいに越したことはありませんが、やはりどれだけその国の単語を知っているかは大きいと思います。
先ほどの「How long Japan?」もJapanの代わりにせめてstayと言えば、日本列島の全長のこと?と考える人はいないでしょう。
どこの国の言葉でも最低限、単語をくっつければある程度理解してくれます。例えば日本語でも外国人が「どこ、クサツ、えき」の3つの単語を順番どうでもよくて並べれば何を聞いているかわかりますよね。
日本の中・高校の読み書き重視の英語教育は実用に役立たない、とよく言われますが、私はけっしてそうは思いません。
学生時代、英単語はかなり覚えさせられ長文読解もよくやらされました(なにせ「しけ単」世代ですから。今でも「試験に出る英単語」っていう本、健在なんですね)
後々、社会人になり英文でメールをやり取りしたり、海外出張の時などには役立っていることを実感しています。
英会話らしきものは社会人になってから仕事で必要になって始めたので初心者レベルの域を脱しませんが、まぁ翻訳者や通訳士になるわけではないのでいいんじゃないの、と勝手に思っています。
大事なのは「何を話すか」です。日本のことを話すなら、日本の歴史、文化を知っておく必要があるし、海外へ行くならその国のことを少しでも予習しておくと良いと思います。
ばってんT村でした。
おカネは語る ― 2018/04/22
先月、日本語教室で簡単な漢字として数字を教える際に、身近に見られる漢数字の例として日本の紙幣や硬貨を財布から出して教材にしました。
その授業途中の雑談時、一人のベトナム人生徒が「先生、これはベトナムのおカネです。あげます」といって出してきたのがベトナムの10,000ドン紙幣(写真の上側)
くれる、と言っても1万だよ、と言うと、「大丈夫です。日本円で50円です」
はぁ~、ゼロを二つ消してさらに2で割れば日本円換算になるんだ。

聞くとベトナムには500,000ドン紙幣まであるとのこと。そういえばゼロがたくさんあったな、と思い出しました。
翌週、私が10年ほど昔ベトナムに行った時持ち帰った10,000ドン紙幣(写真の下側)を見せると「それは使えません」と言われました。今や旧札になっていました。
ちなみに、ベトナム紙幣の肖像画はすべてホーチミンなので、ゼロが多いことと合わせて非常に間違いやすいそうです。
さて使えなくなったお札と言えば、2016年ですがインド政府が高額紙幣500ルピーと1,000ルピー紙幣を突然使えなくしました。新札と交換させることで脱税などのブラックマネーを使えなくするのが目的だったのです。

私が以前出張で持ち帰った残りの500、1,000ルピーも使えなくなってしまいました。
いつかまた行くこともあるだろう、と再両替せず複数持ち帰ったのに…
大衆食堂で定食が20~40ルピーで食べられるインドでは500ルピーは大金なのです。
言語に関して言いますと、インドの公用語はヒンディー語以外にベンガル語やタミル語など多数あるため紙幣にも複数の言語が印刷されています。
写真の50ルピーの拡大部分がそれですが、どれが何語かまでは私にはわかりません。インド人自身が言語が違うと通じない、と言っていましたので日本の方言以上に違いがあるのですね。

さて話は変わってヨーロッパですが、2002年ごろから共通通貨としてユーロが使用開始されました。
当然それまでは各国が自国の通貨を発行していたのですが、フランスでは期間限定でこの写真のような50フラン紙幣が発行された時がありました。
こども銀行券じゃないですよ、ちゃんと使用されていた紙幣です。


世界中で知られている「星の王子様」のイラストです。作者のサン・テグジュペリの顔と共に描かれています。
透かすと分かりますが表裏のイラストは位置が合致しているのです。遊び心で粋なことをやるのはさすがフランスです。
これを見てふと思ったのですが、ご存知のように日本のアニメも世界中に知れ渡っています。
この星の王子様のように枚数限定でアニメキャラクターを挿絵にした紙幣を発行したら、それこそ話題になってさらなる観光客増員が見込めるのではないか、と思ったりしました。
まぁ、実現は無理でしょうね…
ばってんT村でした。
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