プロチダ島 ― 2018/07/29
今ヨーロッパはバカンスシーズンの時期なのですが、我々日本人はこの酷暑の中でも、仕事に励まねばなりません。
暑い日本の夏こそバカンスが必要だ~、と私は昔から思っているのですが、まあこれは国全体がそうしようよ、とならないと無理ですね。
気分だけでもということで、数年前、イタリアのPROCIDA(プロチダ)島というところへ行ってきたときのお話を。
きっかけはこの島が「IL POSTINO(イルポスティーノ)」という映画のロケ地だったことを知り行ってみたいと思ったからでした。映画タイトルを直訳したら「郵便配達人」という意味です。
(ナポリ沖にある小さな島。そこにイタリアに亡命してきたチリの有名な詩人で外交官のパブロ・ネルーダが滞在することになった。島の青年マリオは郵便配達人として世界中からの手紙を毎日パブロへ届けることになる。そのうち2人の間には友情が芽生え、マリオは詩のことをパブロから教わり興味を持つ。
島の娘ベアトリーチェに一目ぼれしたマリオはその詩を使ってラブレターを書くことに…)
というあらすじです。詩を習う中で、マリオは暗喩という比喩方法のひとつを知るわけです。「ばらの微笑み」というように特徴を直接他のもので表現する方法ですね。
ナポリの港から高速艇で40分ほどで着きます。ナポリ沖といえば青の洞窟があるカプリ島が世界的に有名ですが、同じナポリの港から出るプロチダ島行きの船内はイタリア人と思しき海水浴客や観光客がほとんどのようでした。

到着した港のすぐ前の通りからマイクロバスが出ていて、絶景を眺められる丘の上に行くため乗り込みました。バスの車内では地元のおばあさんが何やら話しかけてきましたが、イタリア語なので理解できず。
たぶん、「どこから来たの?」か「どこへ行くの?」とか聞いてきたのでしょうね。こんなとき、少しでも現地語がわかればな、と思ったりします。

ピンクや黄色の建物のある付近がコッリチェッラというロケ地になった場所です。地元の人が利用するトラットリア(食堂)もありそこもロケに使われました。

このビューポイントから徒歩で下ってその場所を目指します。

「Marina Corricella」、コッリチェッラ港という行先表示も出ていて迷わず行けました。

トラットリア(食堂)の中には映画に関する写真などが飾ってありました。ここで昼食をと思ったのですが、どうせならお腹を空かせて港に戻ってからということで、ここでは冷たい飲み物だけ注文しました。その場でレモンを絞って作ってもらったレモネードは美味でした。


港までの道中では、教会から流れる賛美歌を聞いたり、のんびりした地元の人を眺めながらぶらぶら散策。時間に追われないとこちらものんびりします。

港に到着してから、数軒並んだトラットリアから迷いながらも一店選んで昼食をとりました。注文はもちろんシーフードで決まりです。どれもはずれなくおいしかったのは言うまでもありません。

ひとくくりにはできませんが、ヨーロッパ人はバカンスを最大の楽しみにして働いているところがあります。
そのレベルまでいかないまでも、行きたいところを決めて、おカネをためて時間をひねり出して非日常の世界へ脱出するのも人生のアクセントになりますよ。
ばってんT村でした。
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