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パスタぎらい2019/06/23

ご存知(だと思います)、ヒットしたマンガ「テルマエ・ロマエ」の著者です。映画にもなりましたね。 

 古代ローマ時代の浴場設計技師が現代の日本へタイムスリップする人気コミックでした。

 その著者のエッセイ本です。


ヤマザキマリさんはイタリアに住んで35年、夫はイタリア人。

この本、食に関するエッセイなのですが、さぞかしイタ飯旨いぞ、と言う内容かと思いきや読んでみたら必ずしもそうではありません。

 


 タイトルどおりパスタは嫌い、読んでいくとすっぱい系の野菜(トマトなど)と果物も苦手、コーヒーも好きではない、さらにイタリアのパンは他国と比べるとまずいとも言っています。

ではイタリアでは何を食べているの?と思いますよね。ついつい読み進めてしまいます。

 

 イタリア料理だけでなく日本料理や著者がかつて住んだ国や旅先であるポルトガル、シカゴ、シリア、モンゴル、チベットなどの食についても多岐にわたって書かれています。

 


古代ローマに造詣が深い著者のこと、ジェラートの項などへぇ~と感心します。皇帝のためにアルプスの山の雪をローマまで運んでいたというのです。日本でも天然の氷を氷室に保存して朝廷や将軍家など特権階級の人間が夏に食べていたようなものですね。

 

我が団体の名前にもしているオリーブについても書かれています。

オリーブの銘柄に個人や家庭でこだわりがあり、慣れ親しんだものでなければダメ。サッカーチームも海外遠征の時はオリーブオイルを持参するとのこと。

 

日本からイタリアへ帰る時に乗ったルフトハンザ(ドイツの航空会社)の飛行機で機内食のメニューにないソーセージをどうしても食べたくなったエピソードが書かれた章もクスリと笑えるところです。

 

この本を読みながら思い出した私個人の経験談をいくつか紹介します。

韓国人とキムチについて。

その昔、会社に韓国の顧客が来日した時のこと。打ち合わせを挟んで注文した弁当の昼食を一緒に会議室で食べ始めたとき、彼らはバッグの中からタッパを取り出してきました。

中身はキムチ。「これがないと韓国人は生きていけないんですよ」とニコニコ。

 

インド人とカレーについて。

インド現地社員2人がこちらの工場に1週間ほど研修に来た時の事。日本食は口に合わないらしく、昼食はほとんど残していました。

そこで私が出勤途中、パン屋に寄って昼食用に適当に数種類を選んで買っていくと喜んで食べていました。

特にカレーパンは「こんなパンははじめて食べた。おいしい」と大人気。「明日も買ってきて」とリクエストをされるほど。

もちろん、カレーパンは日本独特のもの、インドにはありません。

 

ヤマザキマリさんは「パン美食国ナンバーワンは日本である」と書いていますが、私も同感。あれだけ種類が豊富で、それも皆高いレベルでおいしいのですから。

 

日本人だと、恋しくなるのは味噌、醤油などのうまみ系の味が相当します。私も海外へ行き3日もすると日本の味に飢餓状態になったものです。

外国も大都市なら今でこそ日本食レストランやラーメン屋も数多くありますが、地方だとそうそうありません。

 

そのようなところで頼りになるのが中華料理屋です。相当ないなかにもなぜか中華料理屋は探せばあるのです。それも中国人がやっていますので、それほど中国人は世界の隅ずみまで出ていっているということですね。

 

チャーハンや酢豚、麻婆豆腐、麺類など注文して箸で食べると純日本食ではないけどホッとして欲求が満たされるのです。

この本の中でヤマザキマリさんは餃子への渇望を書いています。ある特定のものを無性に食べたくなる時が皆さんもあると思いますが、それです。

 

どの国の国民も海外へ行くと母国の味に飢えるのは一緒なのですね。

食に興味のある方は一読を。ばってんT村でした。

 

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