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’お’のお話2012/06/16

 現在、日本語指導者養成講座のレポートをホームページに載せていますが、書ききれなかったことをブログで紹介します。

 「会話では‘おはし’や‘おすし’のように丁寧な表現をするときは頭に‘お’を付けますが、教科書では、‘はし’‘すし’と書いてあり‘お’は付いていません。NHKのアナウンサ-も‘お’は付けないですよ。ニュースでもおしりと言わず、しりと言うはずです。」
とジョークまじりで中川先生が話されました。
 従って、‘お’なしで単語を覚えた外国人が実際の会話の中で‘おすし’という単語を聞くと‘すし’とは別の単語と思ってしまい、「おすし」って何だろう、と思うこともあるらしい。

 これを聞いてなるほどと思いました。
例えば、英語でもBeerを丁寧に言うときはOを付けてObeerと言うという慣習がもしあったりしたら、英語を勉強している日本人は別の単語と思ってしまいますよ。

 実際、日本ではビールをおビールというように外来語にも‘お’を付ける人がいます。他にも、おジュース、おデート、おソース、おトイレなど認知されつつある‘お’をつける外来語がいくつもあります。
これらは、外国人が聞いたら混乱の極みでしょうね。

 外来語に‘お’を付けるのは極端な例としても、丁寧語や尊敬語、謙譲語を聞くと日本語って繊細で奥が深い言語だと私は思います。一方、日本語を勉強している外国人にとっては漢字と並んで難解な分野なのでしょう。
 初級を終えた生徒さんには時期がきたら、頭に‘お’が付く単語があることや動詞、形容詞の頭に‘お’を付けると尊敬や謙譲表現になることを教えたほうがよいかもしれません。実生活で出てきますから。

ばってんT村でした。
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