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アメリカ図書館2022/09/11

最近、図書館で借りて読んだ本です。



 私の下手な文より、本のカバー裏に書かれた紹介文がわかりやすいと思いますので転記します。

 1939年パリ。20歳のオディールは、アメリカ図書館の司書に採用された。
 本好きな彼女は水を得た魚のように熱心に仕事に取り組み、女性館長や同僚、そして個性豊かな図書館利用者たちとの絆を深めていく。
 やがてドイツとの戦争が始まり、図書館は病院や戦地にいる兵士に本を送るプロジェクトに取り組み始める。しかしドイツ軍がやってきてパリを占領し、ユダヤ人の利用者に危機が訪れ……。

 1983年アメリカ、モンタナ州フロイド。12歳の少女リリーは、“戦争花嫁”と呼ばれる孤独な隣人、オディールと知り合いになる。
 リリーはオディールの家に出入りしてフランス語を教わるようになり、二人の間には世代を超えた友情が芽生えていく。リリーは、しだいにオディールの謎めいた過去が気になりはじめ……。

人々にかけがえのない本を届け続けた、図書館員たちの勇気と絆を描く感動作!

以上、引用でした。



 原題はThe Paris Library、物語に出てくるアメリカ図書館と言うのはパリに今も実在する図書館です。

 アメリカは第一次大戦時にヨーロッパで戦うアメリカ軍隊に本国から本を送るサービスを行っていました。それらの本を元に1920年パリにアメリカ図書館は設立され、アメリカ人のみでなくさまざまな外国人が利用していました。

 2人の主人公オディールとリリー、そしてストーリーは著者の創作ですが、女性館長など他の登場人物の多くが実在だった人々で、本を送るプロジェクトという出来事も史実を基に書かれているそうです。

 パリに住んでいたオディールがアメリカに渡ったいきさつが、急展開すぎてちょっと唐突感が否めませんが(・・・あくまでも個人の感想)、読み応え十分な内容です。

 フランス語を習うきっかけとなった、リリーの視点で書かれているこんなシーンも印象的でした。

 ママは好きなだけクッキーを食べさせてくれたけど、オディールは二枚だけだった。もっと食べようとしたら、オディールは言った。「二枚でお腹はいっぱいになる。それ以上は心がほしがっているんでしょう。心を癒すのには、別の方法があるわ」
オディールは一冊の本を差し出した。「お菓子ではなく文学よ」

以上、引用

 そして読んだ『星の王子さま』、当然英語に翻訳されたものですが、原書を読みたいと思ったリリーはオディールにフランス語を教えてくれるよう頼むのです。

訳者のあとがきに

 パリのアメリカ図書館は、2020年に創設百年を迎え、今日でも多くの利用者に愛されている。
 ふたたび海外旅行を楽しめる状況になって、フランスのパリを訪れることがあったら、ジェネラル・カムー通りのアメリカ図書館に行ってみたらどうだろう。
 そこで短いあいだでも静かな時間を過ごしたら、観光名所を巡るのとはひと味ちがった、貴重な思い出ができるのではないかと思う。

 あとがきの日付けが2022年3月と書いてあったので、コロナ禍の最中。今の時期らしい表現です。
また旅心をくすぐる内容ですね。
ばってんT村でした。

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