聞きなし ― 2018/11/24
まだまだ知らない日本語はあるものです。私、初めてこの用語を新聞で知りました。
ウィキペディアから要点を抜粋すると、
聞き做し(ききなし)は、動物の鳴き声、主に鳥のさえずりを人間の言葉に、時には意味のある言語の言葉やフレーズに当てはめて憶えやすくしたもの。
意味のある言葉を当てはめる場合もあるが、広義には人間の言葉の発音に置き換えたものを指す。
人以外の動物の発音器官は人間の言語のような母音や子音の区別できる音を発しない。しかしこれを人間が聞き取るときに、ある程度無意識に人間の出せるような音に置き換えて解釈するのが普通である。また、その表現は言語ごとにある程度決まり、また慣習的に一定の型にはまる。たとえばイヌの吠え声は日本では「ワン」と聞き取る。
例として
ウグイス‐「法華経」
ホトトギス‐「特許許可局」「テッペンカケタカ」
コジュケイ‐「ちょっと来い、ちょっと来い」、英語では「People pray, People
pray」
と書かれています。
意味のある音に置き換える、というところが単なるオノマトペとは違うところのようです。
私の実家のすぐ近くに小高い山があるのですが、確かにコジュケイの鳴き声は「ちょっと来い、ちょっと来い」と聞こえます。
春はウグイスの声も聞こえます。「ホ~」と始まるのですがそのあとが「法華経」になっていない鳴き声も時々あって、この鳥は練習中だな、と想像したりしていました。
さて、新聞に載っていたエッセイで著者は、この聞きなしを引き合いに出して、どう聞こえるかは個人差があり、気持ちや環境を映し出す、聞きたいように聞くことがある、ということを例をあげて書いていました。
あげられた一例がディノス・セシールのテレビCMで最後に流れるサウンドロゴです。女性向けインナーのCMですが、ずいぶん昔のCMで23年ぶりに昨年から復活したそうです。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
これがどう聞こえるかをセシール自らが1,000人にアンケート調査をした結果が書かれていました。
CM終わりの「セシ~ル」の後にフランス語でIl offre sa confirence et son amour(愛と信頼をお届けする)と言っていますが、これがどう聞こえるか?
カタカナで表すと「イロッフル・サ・コンフィアンス・エ・ソナムール」
「セシール サウンドロゴ」で検索すると出てきますので先に聞いてみてください。
↓たとえばここです。
https://togetter.com/li/1231303
一位は
「しもふさ君 しあわせそうなのに」
二位以下
「自分は幸せそうなムーン」
「篠塚君 幸せそうなの」
「イノフサ君 幸せそうなの」
「白くま君 幸せそうなの」
「篠塚君 清少納言」
と続きます。
上位を「幸せそう」が占めているのは、ブランドや商品を手にする幸せ感を反映した結果ではないか、と見解を述べられていました。
少数派ですが、「清少納言」と聞こえる人もいるんですね。
私も、このようなものがないか考えてみると…ありました。
同じフランス語で印象が強いのが「ご機嫌いかがですか?」の上品な言い方、
Comment allez-vous(コマンタレブー)
これ、「不満垂れブー」に聞こえるんです。「不満でもあるの~?」って聞かれているような感じ。
これのくだけた言い方のComment ca va?(コマンサバ?)は「ゴマ鯖」って聞こえるんです。
これはインドでよく聞くヒンディー語。
現地人同士の会話自体は理解できないですが、会話の合間によく「アチャ」とか「アーチャ」と言うのが聞こえます。

どういう意味なのか尋ねると「良い」という意味。また相槌や感嘆の時によく使う言葉らしいです。
こちらと英語で話していても、時々この「アチャ」を間に挟んでくる人もいます。日本語だと会話に挟む「ええ」とか「はい」に相当するんですね。
日本語でアチャー、と言うと「しまった!」という状況の時に使います。それがインドだと相槌を打つ時に使うので、慣れないとこちらの言ったことに対して、何かあったのか?と思ってしまいます。
それも「わかった」のしぐさが首を縦に振ってうなづくのではなく、インド人独特の首を斜めに傾げてですからよけいに勘違いしてしまいそうです。
でも、自国語に引っ掛けて外国語を憶えるというのは確かにいいと思いますね。
ばってんT村でした。
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