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YouTubeで外国語をマスター!?2019/12/22

 前々回の「赤ちゃんはことばをどう学ぶのか」という著書の紹介に続けて言語の勉強に関連するネタで書いてみました。

 外国語学習者の気持ちがよくわかるエピソードです。

 

 私は時々、英会話をテーマごとに短時間で教える動画をYouTubeで見ることがあります。講師は英語のネイティブスピーカーで、流ちょうに日本語で解説をしてくれます。

 

 この講師のある回の時、外国人として自身が日本語を勉強していたときに苦労したことを例文で説明していました。その内容は以下のようなものでした。

……

「行きたくなければ行かなくていい」と言いたいとき、当然日本人なら何の苦労も無く文章を組み立てられます。

私は頭の中でこんな段階を踏んで作っていました。

 

まず、「行きたくなければ」は

行く の「く」を「き」に置き換えて → 行き 

行き+たい と「たい」を付けて → 行きたい

行きたい の「い」を「く」に置き換えて → 行きたく

行きたく+ない と「ない」を付ける

行きたくない の「い」を取って

行きたくな+ければ と「ければ」を付ける

 

次に「行かなくていい」は

行く の「く」を「か」に置き換えて → 行か

行か+ない と「ない」を付ける → 行かない

行かない の「い」を「くて」に置き換えて → 行かなくて

行かなくて+いい と付け加える

 

文法で考えていたのでこの文章を作るのに5分くらいかかっていた。このため、会話についていけなかった。

 

でもある時、かたまりで覚えればいいんだ、と気づいて楽に話せるようになった。

~たくなければ ~なくていい

というようにかたまりで覚えたらとても簡単になった。

 

という要旨でした。

 

動画ではその後に、

だから英語でも、よく使う表現はかたまりとして憶えましょう。

 Go homeか? いやGo to homeだったかな?と悩むより、Go homeとかたまりで憶えましょう。

……

となって、講義が続きます。

 

この動画から、我々日本人が特に意識もせず話している表現でも、外国人は苦労して話しているんだな、ということがよくわかるエピソードでした。

 

 では、日本人が英語を勉強する時、難しいと感じたり苦労したりすることは何でしょうか?


 私は「聞き取り」だと思います。

「読み、書き」は、わからない時は辞書を引いたり、知った人に聞いたりとマイペースでできます。「話す」は相手がいますが、伝えるのが目的なら単語の一言、二言だけでもいいし、極端ですがジェスチャーでも絵図でもいいわけです。

 

ただ、「聞き取り」だけは相手の言ったことを一回で瞬時に理解しなければなりません。頻繁に「ゆっくり言ってください」とか「もう一回言ってください」とは頼めないですからね。

 

 私も初めてアメリカへ出張に行った時、レストランのウェイター、ウェイトレスの言っていることすらわからなかったです。

 英語って、文字通りに発音しない、あるいは特定の音が消えている、ということが実際聞いてみて初めてわかりました。

 

 上述のYouTube講師の、「この英語聞き取れますか?」の1回目の例文はこう聞こえました。

「アイメディマラパティ」

わかったのは最初のIと最後のpartyだけ、途中は何をいっているかさっぱり不明。

 

 で、原文は「I met him at a party」文字通り読むとカタカナ表記で「アイ メット ヒム アト ア パーティー」です。

 

実はmetattの発音はdrに変化し、文中だとhimhは消える、という音声変化があり、そして単語はカンマ、ピリオドがない限り連続して発音されるのです。

耳に聞こえるリアルな発音を書いてみると Aimedimaraparty って感じでしょうか。


 勝手に音を変えたり、消したりしないでほしいですよね。だから教科書で勉強しても聞き取れないはずですよ。

 

 それから講師はこうも言っています。音声変化の規則性を知って学習者も話すときに同じ要領で発音するようにしましょう。そうでないと相手が言っていることもわかるようにならないですよ、と。


 同じ内容なのにネイティブの発音と自分の発音が違っていると、脳内で同じものとは判断できないから、ということらしい。

これはなんとなくわかる気がします。耳から先に英語に触れて、まねてしゃべる子供の聞き取り能力が大人よりいいのはこれなんでしょう。

 

上記で挙げたのは「ニック式英会話」

他に「サマー先生と英会話」、この女性の動画もわかりやすくていいです。

 

このお二人のチャンネル登録者はどちらも16万人を超えているので大勢から支持されていることがわかります。

 

もうひとつ例をあげると、canとその否定形can’t、ネイティブが言っているのを聞いても区別がつかない。なぜならcan’ttは発音しないから。

 だったらどうやって聞き分けるの?

 

この解説は「イムラン英会話」でやっていました。ちょっとクセのある英会話講師ですがおもしろい。 

11分程度の発音に特化した動画が役に立ちます。特徴はリアル発音記号を表示してくれているところ。



例えばあのハンバーガーチェーンMcDonald’s

日本人はマクドナルドと言いますが、リアル発音記号だとmcdanuLz

 


興味を持った方はYouTubeで「英会話」と検索するとたくさんのYouTube講師が出てきますので、その中から自分にあったものを探すのもいいですよ。

英語に限らず、他の外国語もあります。便利な世の中になったものです。

 

オリーブ通信の編集後記で、E先生のマダガスカル旅行中の現地ガイドさんはYouTubeだけで日本語を覚えた、と書いてありました。やっぱりYouTubeの影響は絶大ですね。

ばってんT村でした。


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