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貧しくなった?日本語2015/05/13

 以前、ブログで映画の字幕の話をしました。
 「洋画について、最近は日本語吹き替えのみの映画が増えてきた。日本人も字幕を読むのを嫌がる(漢字を読めない、読む速度が追いつかない)傾向にある。活字離れが進んできているのでしょうか?」という主旨の事を書きました。

 実は先日の新聞に映画字幕翻訳者の戸田奈津子さんの手記が掲載されていて、それを裏付けるようなことを書かれていました。

 記事を引用して要約しますと、
 最近、映画会社から「字幕の漢字をひらがなにしろ」と言われる。たとえば「拉致」を「ら致」。これでは重みがない。「安堵」は難しいから「安心」に変えてくれと言われたこともある。安堵と安心では意味が違うのにそれを無視された。
 「日本語が貧しくなっている」と痛感しましたね。
という内容でした。
 
 さらに
 なぜ、元々日本人は字幕で映画を見るのを好んだのか。
 それは外国のことを正しく知ろうとするから…吹き替えよりトム・クルーズの肉声を聞きたいと思う。また、何よりも日本人は識字率が高かった。

 それに日本語は字幕向きの言語です。漢字一字を見れば意味がわかる。視覚的には漢字が文章を引き締め、ひらがなは柔らかい。このバランスが画面で見たときに美しい。残念ながらそのすばらしい文化が崩れつつあります。
と続けられていました。

 この手記を読みながら、一人でそうだよな~、とうなずきました。確かに本来なら漢字であるべき熟語、単語がひらがな混じりになっている字幕をみることがあります。やはり違和感があります。
 
 N1合格レベルに必要な漢字は2,000字程度と言われていますが、今や日本人でもこの中に読めない漢字があるかもしれませんね。
 いや~、生徒さんに教える前に予習しておかないといけないかもしれません。すでに書くほうは怪しいのであきらめていますが・・・・
 ばってんT村でした。
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